20万円前後のロードバイクで選べるコンポとアップグレード戦略

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20万円前後のロードバイクで選べるコンポとアップグレード戦略
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こんにちは、ペダルノート運営者のアキです。

ロードバイクを20万円前後で探し始めると、どれが自分に合うのか迷うことが多いと思います。初心者向けモデルといっても種類は幅広く、ランキングや口コミだけでは判断しにくいですよね。通勤や通学でも使えるのか、ロングライドは快適か、軽量性や乗り心地はどの程度違うのか――気になる点は次々と出てきます。

さらに、フレームはカーボンとアルミのどちらが良いのか、コンポーネントは105とティアグラで何が変わるのか、女性や小柄な方はどうサイズを選べば失敗しないのか、といった“実際の使い心地”に関わる要素も判断が難しい部分です。

この記事では、そうした疑問を整理しながら「自分にとって正解の一台」を選ぶための考え方を順序立てて解説します。あわせて、価格が動きやすい時期の狙い目や、アウトレット・中古を安全に利用するためのチェックポイント、そして購入後に後悔しないためのサイズ合わせの具体的な手順にも触れていきます。

また、通勤・週末ライド・ヒルクライム・レース志向といった用途ごとの視点も交えて、あなたの状況に照らし合わせやすい形で整理していきます。
読み終えたときには、「何を優先し、どこは妥協しないか」を自分の言葉で説明できる状態になることをゴールにしています。

記事のポイント
  • 20万円前後で外せない選定ポイントを理解
  • 用途別(通勤・通学・ロングライド・レース)の選び方
  • フレーム素材やブレーキ、コンポの要点を比較
  • 失敗しない購入・サイズ選びとチェック手順
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予算20万円前後でロードバイクを選ぶ際の考え方

予算20万円前後でロードバイクを選ぶ際の考え方
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この章では、予算20万円前後で失敗しにくい考え方を、用途別と装備別の二軸で解説します。まずは「あなたがどこを走るか」を決めてから、重視する性能(軽さ、快適性、制動力、拡張性)を順に絞り込みましょう。次に、在庫やセールのタイミング、サイズの在り無しといった「買える現実」を重ねていきます。最後に、購入前チェックと初期セッティングで体に合わせる。これが20万円帯の正攻法かなと思います。

  • 初心者入門の選び方と注意点
  • おすすめランキングと比較
  • 通勤通学に便利な装備
  • 軽量重視と重量の目安
  • コスパ重視の選択肢
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初心者入門の選び方と注意点

初心者入門の選び方と注意点
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最初の一台は、乗りやすさ・扱いやすさ・安全性の3つを最優先にしましょう。見た目がシャープなエアロ形状や極端に低い前傾は、通勤や週末ライドだと首・腰・手首に負担が出やすいです。まずはエンデュランス〜オールラウンド系の穏やかなジオメトリを軸に、自然に呼吸できる姿勢を作ること。完成車重量は一般的な目安として8〜9kg台なら合格点。軽さは登りで効きますが、直進安定性や路面追従性、ブレーキの安心感とのバランスで判断すると失敗しにくいですよ。ここ、気になりますよね。

はじめての優先順位の付け方(迷ったらこの順)

  1. サイズ適合
    フレームサイズ、スタック&リーチ、トップチューブ長の整合を取る
  2. 制動力と安全
    油圧ディスク(または高品質キャリパー)、タイヤ幅28C前後+適正空気圧
  3. 変速の信頼性
    後述の105やティアグラ相当を目安に、必要なギア下限を確保
  4. 将来の拡張性
    チューブレス対応、スルーアクスル規格、ワイドレンジスプロケット互換

ポイント
ペダル・ライト・鍵・ポンプ・携帯工具・チューブ・CO2など必需品込みの総予算で比較しましょう。サイズは必ず実測し、ステム長・スペーサー・サドル高で微調整できる余地を残すのがコツです

サイズ選びの実践ステップ(試乗できない場合の代替)

  • 数値で当たりを付ける
    身長・股下からメーカー推奨サイズを確認し、スタック・リーチが近い候補を2サイズ抽出
  • 上半身長を考慮
    腕が長い/短いなど体幹差はリーチに直結。トップチューブ長も併記して比較
  • コックピット調整の余白
    ステムは80〜110mmの範囲で交換可能か、スペーサー量は確保できるか
  • 接触部の適合
    ハンドル幅は肩幅基準、サドルは坐骨幅基準。レバーはリーチ調整で手の大きさに合わせる

サイズ早見の一般目安(参考) ※メーカーやモデルで差があります

身長の目安想定フレーム表記補足
155〜165cmXXS〜XS(44〜47)スタンドオーバーとハンドル落差を最優先で確認
165〜175cmXS〜S(48〜52)ステム長でリーチ微調整、ハンドル幅は380〜400mm目安
175〜185cmS〜M(52〜56)上半身長が長ければリーチ長めのジオメトリも検討

※あくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。不安がある場合は最終的な判断は専門家にご相談ください

通勤・週末・ロングで「外さない」仕様の考え方

用途別に「外さない条件」を決めておくと、候補を一気に絞れます。通勤メインなら全天候での制動力視認性、夜間走行のバッテリー運用を優先。週末ポタ中心なら快適性と補修性(クリンチャー運用・入手性の良い消耗品)を重視。ロングライド志向なら、手・お尻・首の負担を減らす振動吸収と、ワイドレンジのギア比でケイデンスを保ちやすくするのが肝です。ここでは「欲しいけどなくてもいい装備」と「絶対に必要な装備」を分けるのがコツ。絶対条件だけで比較表を作り、満たさないモデルを先に外すと判断が速くなります。

購入前チェックリスト(店頭・通販共通)

  • 規格の確認
    スルーアクスル規格、ブレーキ台座、フリーハブ規格、チューブレス対応可否
  • アップグレード余地
    最大タイヤクリアランス(28C/32C以上)、ギア上下限の互換
  • 消耗品の入手性
    タイヤ、チューブ、パッド/シュー、チェーンの価格と在庫
  • 初期整備
    ワイヤー初期伸びの再調整、ディスクの当たり、ホイールの振れ取り

注意
スペックは年式やロットで変わる場合があります。メーカー公表値は製品個体差がある前提で見てください。安全に関わる箇所(ブレーキ・ステム/ハンドル・シートポスト締結)は、納車後の増し締め・点検を習慣化しましょう。

フィットの精度を一段上げる小ワザ

  • サドル前後と角度
    膝の落ちる位置(ペダル軸と膝の相対位置)を動画で確認
  • レバー角度と内向き量
    手首の角度がまっすぐになるよう微調整、痺れを防ぐ
  • 空気圧の帯域
    体重・路面に合わせて許容帯域を設定し、天候で微調整

より丁寧なフィット手順や測り方は、フレームサイズの具体的な測り方にまとめています。数値で当たりを付けてから、お店で最終確認する流れが一番スムーズです。

最後に、サイズやポジションの基礎を押さえる一次情報として、メーカーが公開しているサイズ選びガイドは非常に有用です。参考:(出典:公式「ロードバイク サイズガイド」

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おすすめランキングと比較

おすすめランキングと比較
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ランキングは便利な出発点ですが、あなたの用途に最適化して並べ替えるところからが本番です。月1の100kmロング、週2の通勤+週末30km、平坦メインでときどき峠——この前提だけで、正解はガラッと変わります。ここでは「人気順」ではなく、再現性のある評価軸と採点ルールで比較するやり方をまとめます。目的は、スペックの良し悪しではなく、あなたの走る環境で強い一台を見極めること。手順化してしまえば、セールやモデルチェンジがあっても判断をやり直しやすいですよ。

評価の設計図:重み付けと必須条件を分ける

まずは評価軸を4〜6個に厳選して、重み付け(%)を与えます。たとえば「快適性」「制動力」「メンテ容易性」「拡張性」「価格・在庫安定性」「見た目」の6点。次に、絶対に外せない必須条件(例:28C対応、スルーアクスル、油圧ディスク or 高品質キャリパー、サイズ適合可)を先に設定。必須を満たさないモデルは一括で除外し、残りを点数化します。これで「話題だから残す」「安いから残す」といった感情の混入を抑えられます。

スコアシートの雛形

評価軸重みA車B車採点メモ
快適性(振動吸収・姿勢)30%8/107/1028C運用可、スタック高め
制動力(全天候・熱ダレ)20%7/109/10油圧/ローター径、パッド互換
メンテ容易性(パーツ入手性)15%9/107/10国内在庫・標準規格優先
拡張性(チューブレス等)15%8/108/10TLR可、32C許容なら加点
価格・在庫安定性10%8/106/10セール頻度、納期の確度
見た目(主観)10%8/108/10主観。差が小さければ同点

※点数はあなたの実感で都度更新。正確な情報は公式サイトをご確認ください。不安がある場合は最終的な判断は専門家にご相談ください

ランキングの読み解き方:数字と現実の橋渡し

人気記事の順位は「平均的な正解」を示すことが多いですが、あなたの環境にフィットするとは限りません。見るべきは、評価軸の根拠採点の前提。平坦基準なのか、峠を想定しているのか、雨天を含むのかで、評価は簡単に逆転します。レビューは複数を束ねて共通項を抽出し、例外的な高評価・低評価は理由をメモ。ショップ在庫や納期、初期整備(ワイヤー初期伸び再調整、ホイール振れ取り、ディスク当たり出し)の体制は、長く乗るほど効いてくる差です。

見方のコツ
価格はセールやモデルチェンジで上下します。公式発表の値上げ・仕様変更のタイミングを押さえておくと、「買い場」の精度が上がります。消耗品の実勢価格と在庫も、年間コストを左右する重要情報です。

スペック表で将来を読む:互換と投資対効果

コスパを語るなら、購入直後より1〜2年後の満足度を軸に。確認ポイントは「ホイール規格」「ブレーキ台座」「タイヤクリアランス」「チューブレス対応可否」に加え、後輪固定方式(QR or スルー)フリーハブ互換最大スプロケット歯数。将来、軽めのホイールやワイドレンジ化でグレードアップできるかが、満足度の天井を決めます。逆に、特殊規格で選択肢が狭いと、初期は安くても後で伸び悩みがち。ここは必須条件に近い扱いでOKです。

用途別の「並べ替え例」:重み付けテンプレ

  • 通勤+週末30km
    制動力30%、快適性25%、メンテ容易性20%、拡張性10%、価格10%、見た目5%
  • 月1ロング(100km)
    快適性35%、拡張性20%、制動力20%、メンテ10%、価格10%、見た目5%
  • 平坦メイン+時々峠
    拡張性25%、快適性25%、制動力20%、メンテ15%、価格10%、見た目5%

テンプレはあくまで叩き台。あなたの路面状況(荒れた路肩、段差の多さ)、雨天頻度、保管環境(屋外か室内か)を加味して微調整するのがコツです。

評価の落とし穴と回避策

  • 軽さ過信
    同じ重量でも回転体(ホイール・タイヤ)が軽いほうが体感差は大きい。重量は部位で評価
  • ブレーキ過小評価
    晴天短距離の印象で判断しない。雨天や長い下りを想定し、ローター径・パッド互換までチェック
  • 互換の見落とし
    フリーハブや最大スプロケット、タイヤクリアランスを確認。将来の拡張余地=満足度の上限
  • 在庫・納期無視
    欲しい時に手に入らないと練習計画が崩れる。入荷サイクルと取り置き可否を確認

ショップに聞くと差が出る質問集

  • 初期整備と1ヶ月点検の内容(ワイヤー再調整、ホイール振れ取り含むか)
  • 標準ホイールのチューブレス対応可否とシーラント運用の可否
  • 最大タイヤ幅とフェンダー装着時のクリアランス
  • ブレーキのパッド型番・ローター径・入手性
  • シフトの最大スプロケット歯数と推奨チェーン長

意思決定の締め方:総合点より「用途スコア」

最後は総合点よりも、あなたの用途に直結する用途スコアの高いほうを選びます。たとえば通勤主体なら「制動力×快適性×メンテ容易性」の加重平均で比較。ロング主体なら「快適性×拡張性×制動力」を優先。迷ったら、必須条件を満たしつつ上位3軸で競り勝つモデルが、長期満足度の高い選択になりやすいです。ランキングは目的地ではなく、あなたの現実に合わせて並べ替えるための地図。ブレない評価軸を一度作ってしまえば、セールの度に自信を持って「買い場」を判断できます。

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通勤通学に便利な装備

通勤通学に便利な装備
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毎日の通勤通学でロードバイクを使うなら、まずは止まる・見える・見られるの三拍子を確実に満たす装備が土台になります。路肩の段差、雨天でのマンホール、早朝や夜間の薄暗さなど、スポーツ走行とは別のリスクにさらされるからです。タイヤは28C前後の耐パンク系クリンチャーを基本に、チューブはブチルで運用しておくと管理がシンプル。空気圧は体重と路面に合わせて帯域(例:前5.0〜5.5bar/後5.5〜6.0bar相当のように)を決め、朝出発前にフロアポンプでルーティン化するのがコツです。空気圧を一定に保つだけで乗り味とパンク率は目に見えて安定します。

制動は油圧ディスクが安心。特に雨天や橋梁の鉄メッシュ、通学路の微砂利では再現性の高い制動力が効きます。ローター径は前160mm(後140〜160mm)にしておくと、フェード耐性と握力余裕のバランスが良いです。リムブレーキ運用なら、シューの状態とリム面の清掃をまめに行い、雨天時は制動距離が延びる前提で速度調整を。どちらの方式でも、タイヤグリップと空気圧管理がブレーキ性能の“地盤”である点は共通です。

被視認性は前後ライト+反射材の多層化が鉄則。フロントは点灯で路面状況を確実に照らし、点滅で被視認性を補う「併用」を基本に。リアも同様に点灯+点滅の二段構えにすると、雨天や霧でも存在感を保てます。明るさは数値にこだわりすぎるより、配光の質と取り付け位置が重要。フロントは下向きにしすぎず、対向者の眩惑を避けつつ路面の段差が見える角度へ。リアはサドルレール/シートポストのどちらでも「車道側から死角にならない高さ」を狙いましょう。加えて、ヘルメット後部の補助ライトは高い位置で視認されやすく、通勤時間帯の混雑時に効きます。

荷物はサドルバッグ+トップチューブバッグで重量を中央寄せにし、揺れを最小化。サドルバッグにはチューブ、CO2、タイヤレバー、ミニツール、パッチを常備し、トップチューブには補給や鍵、名刺サイズのレインカバーなど頻度の高い小物を。泥はね対策は着脱式フェンダーが実用的です。特にリアはジャージ裾や通学用制服の汚れ防止に効果大。フロントは足元の泥はねを抑え、シューズへの浸水を減らします。フェンダー装着時はタイヤクリアランスが減るので、タイヤ幅の上げ過ぎには注意してください。

雨対策は防水ライト・撥水グローブ・シューズカバー・簡易レインパンツの4点をミニマム構成に。バックパックはレインカバーを常備し、濡れて重くなる紙資料の保護にZip袋を一枚忍ばせておくと安心です。駐輪はUロック+ワイヤーの二重施錠が基本。固定物(ラックや地球ロックが可能な支柱)にフレームを通し、ホイールは補助ケーブルで同時に守ります。夜間や人通りの少ない場所は避け、見通しの良い防犯カメラ下を優先。ロックは地面に置かず高い位置に掛けると、こじ開けにくく効果的です。

最後に、日々の軽整備ルーティンが快適性と安全性を底上げします。帰宅後にチェーン表面の砂塵を拭い、週末に注油と拭き上げ。ディスクならパッド残量とローターの歪み、リムならシューの片減りとリム面の汚れをチェック。ボルトの増し締め(ステム/シートポスト/ブレーキ固定)を月1でルーティン化すれば、トラブルの芽を早期に摘めます。ここまで整えると、通勤通学での“運用ストレス”は一段と減りますよ。

装備の優先順位(通勤通学)

  • 28C前後の耐パンクタイヤ+適正空気圧のルーティン
  • 油圧ディスク(または高品質キャリパー)+前160mmローター
  • 前後ライトは点灯+点滅の二段構え、取り付け角度最適化
  • サドルバッグに修理一式、トップチューブに補給と鍵
  • 着脱式フェンダー、雨具4点、二重施錠(Uロック+補助ケーブル)

シーン別の実用セットアップ例(目安)

シーンタイヤ/空気圧ブレーキ装備ポイント
晴天・舗装良好28C耐パンク系/帯域の上限寄り油圧(前160・後140〜160)前後ライト点灯、サドルバッグ速度域が上がる日ほどライトの配光に注意
小雨・路面ウェット28C〜30C/帯域の下限寄り同上+早めの減速着脱式フェンダー、撥水グローブ停止距離を長めに見積もる、マンホール回避
荷物多めの通学28C/推奨圧の中間安定重視で事前点検大型サドルバッグ+トップチューブ重心を中央へ、バッグの揺れをストラップで抑制
夜間・薄暮28C/通常同上前後点灯+点滅、ヘルメット補助灯被視認性を多層化、反射ベストも有効

※表の数値・装備はあくまで一般的な目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。不安がある場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください

注意
過度な前傾や25C以下の細身タイヤは、段差や濡れた路面でストレス源になりやすいです。荷物が多い日は重心を中央へ寄せる積載を徹底。施錠はUロック+補助ケーブルの二重施錠を基本に、見通しの良い場所へ駐輪しましょう。

日常使用で効く小ワザ

  • 雨天時は前160mmローター(後140〜160mm)でフェード耐性と握力余裕を確保
  • チェーンは走行距離と天候で注油頻度を管理(雨を挟んだら清掃→注油を合言葉に)
  • ベルの装着位置は親指が自然に届く範囲、緊急時の操作性を重視
  • リアライトはシートポストとサドルレールの二枚看板にすると死角が減る
  • 通勤路は「雨天用」と「夜間用」の安全ルートを別に用意(路面と交通量の差を活用)
  • バックパックはチェスト&ウエストストラップで揺れを固定、ハンドリング安定
  • 駐輪写真をスマホで日常的に記録し、位置・施錠状態のセルフ点検を習慣化

※本節に記載の推奨値や装備は一般的な目安です。実車・型番・年式により適合が異なるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。取り付けや整備に不安がある場合は、最終的な判断は専門家にご相談ください

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軽量重視と重量の目安

軽量重視と重量の目安
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「軽いバイクは正義」──ロードバイク選びではよく聞く言葉ですが、これは場面によって“正しくもあり、正しくない”考え方です。確かに、ヒルクライムのように長い上りが続く環境では、車体重量が直接パフォーマンスに影響します。しかし、平坦基調の通勤・週末ライド・ロングライドでは、空気抵抗・ポジション・タイヤの転がり抵抗の方が走行効率に強く影響するケースが多いです。

20万円前後の完成車は、一般的に7.5〜9kgの範囲に収まります。この重量差は「軽快感」よりも立ち上がり・登坂・低速時の負荷で体感しやすいです。ただし、例えば1kgを削るために、フレームグレードを上げたり、カーボンパーツを買い足すのは費用対効果が低いこともあります。そこで重要になるのが、どこを軽くするかという視点です。

要点
同じ1kgでも、回転体(ホイール・タイヤ・チューブ)を軽くするほうが効果が大きい

回転体は、加速時に何度も回されるため、ここが軽いほど「踏み出しの軽さ」「ギアをかけたあとに伸びていく感じ」に直結します。つまり、上りを楽にしたいなら、ホイール周りを軽くするのが最も費用対効果が高いということです。

「重量」をどう読み替えるか

重量は単純な数字ではなく、セットアップ全体で評価する指標です。例えばカタログ重量が重いバイクでも、ポジションが体にフィットしていて、ホイールバランスが良ければ「よく進む」と感じられます。一方、軽いバイクでも、ポジションが合っていなければ疲労が溜まりやすく、長距離で失速してしまいます。

重量を比較する際に見るポイント

項目影響度理由
ホイール重量非常に大回転体の軽量化は踏み出しと登坂に直結
タイヤの転がり抵抗路面との接地が走行効率を左右する
フレーム重量剛性と乗り心地の設計が先に影響
ポジション最適化非常に大同じ重量でも「進む感覚」が変わる

実践セットアップ例(費用対効果を重視)

  • 28Cクラスの軽量タイヤ+TPUチューブで回転体の軽量化
  • ワイドレンジスプロケット(例:11-32T / 11-34T)でケイデンス維持
  • ステム長とヘッドスペーサーを調整し前傾角を適正化
  • チューブレス対応なら低圧運用で振動吸収と転がりを両立

特に、ケイデンス維持は登坂の疲労感に直結します。ペダルが重く感じるのは筋力ではなく、ギア比の選択が適切でないことが多いです。標準装備のギアが重いと感じたら、迷わずスプロケットを変更してOKです。

平坦主体なら“軽量化より空力”が効く理由

平坦路では、体にかかる空気抵抗が走行抵抗の70〜80%を占めると言われています(※数値は一般的な測定例)。つまり、ハンドル幅・レバー角度・サドル後退量の最適化が、車体重量の500g〜1kgの差よりも体感に効くことが多いです。

注意
軽量化を目的に危険な部品(不明メーカーの軽量ステム・中華カーボンハンドルなど)を使用するのは非常に危険です。
安全性に関わるパーツは必ず信頼できるメーカー品を選択してください。

結論として、軽量化は目的と走る環境に合わせて段階的に行うのが最適です。「重量」という数字だけで判断するのではなく、疲れにくいフォーム・転がりの軽さ・登坂のケイデンス維持しやすさといった総合バランスで評価していきましょう。

※本記事内の重量・ギア比・空気圧などは一般的な目安です。実車・個体差・路面条件により最適値は変わるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。調整に不安がある場合は、専門店でのフィッティングを推奨します

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コスパ重視の選択肢

コスパ重視の選択肢
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20万円帯で「コスパが良い一台」を狙うなら、購入価格だけでなく“総保有コスト(TCO)”で考えるのが肝です。アルミ完成車が主流で、セールやアウトレットなら入門カーボンにも手が届くことがありますが、真のコスパは買った後に必要な費用と手間まで含めて満足できるかで決まります。例えば完成車に重めのホイールが付いていても、走行域に合ったギア比と28C前後のタイヤでセットアップし、将来のホイールアップグレードを見据えた規格(スルーアクスル、チューブレス対応、フリーハブ互換)を確保しておけば、段階的に走りを化かせる余地が残せます。逆に、最初から軽量ホイールや油圧ディスク、チューブレス対応がそろったモデルは購入額こそ上振れしても、アップグレード費の節約でトータルでは得になることも多いですよ。

コンポは、ロングライド中心なら105相当以上が疲れにくく回しやすい選択。週2〜3の通勤通学+週末ポタ主体ならティアグラ相当でも十分満足度が高いシーンが多いです。ブレーキがサードパーティの場合は、パッドの入手性・調整性・雨天の再現性を店頭で確認。リムブレーキ車なら高品質キャリパーへの換装余地もチェックしておくと安心です。さらに、ショップの初期整備・1か月点検・無償調整範囲は見落とされがちですが、ここが手厚い店舗はトラブル時のダウンタイムや追加費用を抑えてくれます。

チェックリスト(コスパ視点)

  • 変速系
    ロングライド重視なら105相当以上、通勤中心ならティアグラ相当でも可
  • ブレーキ
    油圧ディスク or 高品質キャリパー、パッドの入手性と価格
  • ホイール
    チューブレス対応・スルーアクスル・フリーハブ互換の確認
  • タイヤ・チェーン・パッド
    年間交換回数と実勢価格、近所での入手性
  • ショップ体制
    初期整備、無償点検、納期と在庫、代車や調整の可否

総保有コスト(TCO)で見る:1年目の目安

「買って終わり」ではなく、1年・3000〜5000km程度の運用を想定して費用を並べると、モデル間のコスパ差がクリアになります。数値はあくまで一般的な目安ですが、何にお金がかかるかのイメージが掴めます。

項目内容例費用の目安節約・投資のコツ
本体価格アルミ完成車/入門カーボン¥150,000〜¥230,000セール期を狙う、在庫カラーで値引き
消耗品タイヤ×2・チューブ×2・チェーン¥10,000〜¥25,000/年空気圧管理とチェーン清掃で寿命延長
ブレーキ関連パッド×2(リム/ディスク)¥2,000〜¥6,000/年減りの早い型番を把握しまとめ買い
初期整備・点検納車調整・1か月点検¥0〜¥5,000無償範囲の広いショップを選ぶ
任意アップグレード軽量タイヤ/TPUチューブ等¥6,000〜¥20,000回転体に優先投資、体感差が大

※金額は一般的な実勢の目安です。正確な情報は公式サイトをご確認ください。費用感は地域・走行距離・気象条件で変動します。最終的な判断は専門家にご相談ください

賢い「最初の投資」と「後からの投資」

  • 最初の投資
    視認性の高いライト、耐パンク性のある28C前後タイヤ、確実に止まるブレーキ環境(パッドの品質含む)
  • 後からの投資
    軽量タイヤ+TPUチューブ、ワイドレンジスプロケット、(必要に応じて)チューブレス化や軽量ホイール

この順序にすると、安全と日常の快適を最短で担保しつつ、走りの伸びしろを段階的に引き出せます。特に回転体への投資は費用対効果が高く、同額のフレーム軽量化より体感差が出やすいです。

TIP
コスパは「買い足す前提」で設計するとブレません。将来やりたいアップグレード(ホイール交換、チューブレス化、ギア比拡張)を先にメモし、現行モデルの規格互換で詰まらないかを確認しましょう。

サードパーティ部品の見極め

ブレーキやクランク、ハブなどがサードパーティ製の完成車は、悪いわけではありません。ただし、消耗品の型番・価格・在庫、そして雨天時の制動再現性は事前に確認。レビューは賛否が割れやすい領域なので、あなたの走行環境(雨の頻度、坂の長さ、体重)で意味のある評価軸に置き換えて判断しましょう。変速系は105相当以上なら登坂〜巡航の守備範囲が広く、ティアグラ相当でも実用域は十分。迷ったら必要なギア下限(例:34×32や34×34)から逆算するのがミスを減らす近道です。製品仕様の一次情報はメーカーサイトが最も確実です。参考:(出典:SHIMANO公式「105 FC-R7100」製品ページ

注意
本節の価格・走行距離・交換サイクルは一般的な目安であり、個体差や環境で変動します。正確な情報は公式サイトをご確認ください。取付や互換が不安な場合、最終的な判断は専門家にご相談ください

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20万円前後のロードバイクで選べる主要パーツと仕様

20万円前後のロードバイクで選べる主要パーツと仕様
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ここからは、主要パーツと仕様ごとの違いを比較し、あなたの使い方に合う最適解を詰めていきます。素材、ブレーキ、コンポ、サイズ、購入経路の順に押さえれば、情報の洪水でも迷子になりません。特にサイズは走りの質と安全に直結するので、最後にもう一段踏み込みます。

  • カーボンとアルミの違い
  • ディスクブレーキとリムブレーキ
  • 105やティアグラの違い
  • 女性向けや小柄な人向け
  • 中古やアウトレットの狙い目
  • レビュー比較と失敗回避
  • 総括:ロードバイクを20万円で始める際の考え方総まとめ
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カーボンとアルミの違い

カーボンとアルミの違い
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フレーム素材の選択は、ロードバイクの「性格」と「体への負担」に直結します。ここは最初に迷いやすいところですが、実は素材ごとに明確な特徴があり、あなたの走り方によって最適解が変わります。結論から言うと、カーボンは“しなやかさと軽さ”による疲労軽減と登坂性能アルミは“反応性とコスト管理のしやすさ”が魅力です。ただし、どちらもタイヤ・ホイール・空気圧セッティングで乗り味が大きく変わるので、「素材だけで良し悪しが決まる」というイメージは少し違います。

まず、カーボンフレームはカーボン繊維の積層方向や厚みによって、しなり具合・剛性・振動吸収性を細かく設計できるのが強みです。同じカーボンでも、レース向きでガッチリ硬いモデルもあれば、ロングライド向けに手・腰・背中への負担を抑えた“しなやか”なモデルもあります。ロングライド終盤の「じわじわ来る疲れ」が軽減されやすいのがメリットで、特に振動減衰のしやすさはアルミより優位なことが多いです。登坂でもダンシングが軽く感じられます。ただし、外的衝撃に対しては注意が必要で、輪行時の指摘しにくい圧力や、立てかけの倒れ込みなどがダメージリスクになります。

一方、アルミフレームは価格対性能のバランスが高く、素材としての扱いやすさから量産効果も得やすいため、20万円前後では非常に選択肢が豊富です。カーボンほど振動吸収は得意ではありませんが、近年は溶接技術の向上やチューブ形状の工夫によって、かつての「硬くて痛い」というイメージは大きく変わってきています。むしろ、加速感とダイレクトな操縦感が好きな人にとっては、アルミの「応答性の良さ」が気持ち良いと感じやすいです。また、取り扱いが気楽なので、通勤通学や屋外駐輪が絡む場合にも安心感があります。

20万円帯では、「アルミ+カーボンフォーク」構成が王道です。車体重量の軽減、前方からの振動低減、ハンドリングのしなり制御がうまくまとまっており、初めての1台として非常にバランスが良いです。また、アルミ車はホイールとタイヤのアップグレードによる化け幅が大きいため、「まずは乗りやすく、その後ゆっくり育てる」楽しみ方にも向いています。逆に、セールが重なるタイミングやモデルチェンジ期には、入門〜中級グレードのカーボン完成車が20万円台前半に下がることもしばしばあるので、在庫と価格のチェックは定期的にしておくと良いですよ。

こんな人にカーボン/アルミが向いている

タイプ向いている人メリット気を付ける点
カーボン週末ロング多め/峠が好き/疲労軽減を優先したい/将来ヒルクラやイベント参加も視野しなやかな乗り心地/疲れにくい/登りで軽快感が出やすい取り扱いは丁寧に/輪行時は保護必須
アルミ通勤通学+週末ライド/気楽に扱いたい/まずは費用を抑えたい/将来パーツ交換で成長させたい反応性と剛性感が高い/費用が抑えやすい/アップグレードで伸び代が大きい乗り心地を調整する場合はタイヤ・空気圧の最適化がカギ

なお、快適性はフレーム以外でも大きく変わります。
たとえば、

  • タイヤ幅を25C → 28Cへ(路面のザラつき吸収が増える)
  • 空気圧を体重と路面に合わせて最適化
  • ハンドル幅や形状を肩幅に合わせる
  • サドルは坐骨幅基準で選ぶ

このあたりを整えるだけで、同じフレームでも“乗り味”がまったく変わります。「素材だけで性格が決まる」と思い込まず、あなたの身体と走り方に合う“調整の余地”を残す視点がとても大事です。

まとめ
迷ったら「どこをどう走るか」を基準にしてください。
ロングや峠→カーボンが有利。
日常使用+気軽さ→アルミの気持ちよさが光ります。

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ディスクブレーキとリムブレーキ

ディスクブレーキとリムブレーキ
ペダルノート・イメージ

ブレーキは「止まれるかどうか」だけでなく、どのくらい安心して速度をコントロールできるかに直結します。ここを理解して選べると、日常でもロングライドでも疲れにくくなります。20万円前後のロードバイクでは、油圧ディスクとリムブレーキの両方に選択肢がありますが、それぞれの特性と運用ポイントを把握すると、自分に合う答えが見えやすいです。

油圧ディスクブレーキは、少ない握力でも強く安定した制動が得られるのが大きな魅力です。レバーを軽く引くだけで効きが立ち上がりやすく、長い下り坂でも指が疲れにくいです。また、雨の日や濡れた路面でも制動力の変動が少ないため、天候や季節に左右されにくいのが強みです。さらに、近年主流のスルーアクスル規格により、ホイールの固定剛性が高まり、下りのコーナリング時の安定性も得やすくなっています。

一方で、油圧ディスクには重量増・初期コスト・パッドとローターの管理といった要素が伴います。ブレーキパッドは使い方と天候によって減りが変わるので、ときどき残量と厚みをチェックする習慣があると安心です。また、ローターに指で触れたり、油が付着したりすると制動性能が大きく落ちるので、取り扱いに少し気を使います。

リムブレーキは構造がシンプルで軽量、ランニングコストも抑えやすいのが魅力です。ホイール着脱やメンテが直感的で、工具も少なく済むので、「まずは自分で整備できる範囲から始めたい」という人には取り組みやすいです。ただし、濡れたリムでは効きが弱くなりやすいため、雨天走行が多いと不安が出る場面もあります。長い下りでは、リムが熱を持ちやすい点にも注意が必要です。

ブレーキ選択に迷ったら、次の4つを判断材料にするとスムーズです。

  • 雨の日に走る頻度(多い→油圧ディスク)
  • 坂・ダウンヒルの有無と長さ(長い→油圧ディスク)
  • 重量と取り回しをどれだけ優先するか(軽量→リムブレーキ)
  • メンテナンスを自分でやるか/ショップに任せるか(自分で→リムが楽)

補足
油圧ディスクは、適切にセットアップされていれば「音鳴りしにくく・強く・なめらか」。逆に、組付けや調整がズレていると性能を十分に発揮できないことがあります。購入後の初期点検や定期調整は非常に大切です。

運用のリアル

どちらのブレーキを選んだ場合も、制動性能はタイヤのグリップと空気圧管理に強く依存します。高性能ブレーキを付けていても、タイヤが路面をつかめていなければ止まれません。季節や路面温度、雨の日明けなどで空気圧を見直すと、制御感がガラッと変わります。

安全に関する重要事項
油圧ディスク:パッドの残量とローターの歪み・汚れを定期的にチェックしましょう。
リムブレーキ:リムのブレーキ面(銀色の帯部分)の摩耗線が消えていないか確認してください。
異音・振動・制動低下がある場合は走行を中止し、ショップで点検を受けることを推奨します

ブレーキ関連のトラブルや機材寿命は、走行環境や整備習慣で大きく差が出ます。もし日常的に峠を下る、雨天を避けられない、握力に不安があるという場合は、油圧ディスクが安心感としてのリターンが大きいです。逆に、軽さと費用とシンプルな運用を重視する場合はリムブレーキはまだしっかり選択肢になります。

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105やティアグラの違い

105やティアグラの違い
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コンポーネントを選ぶ際は、段数(ギア比の細かさ)操作感(変速の軽さやクリック感)将来のアップグレード余地の3つに注目すると整理しやすくなります。特に20万円前後のロードバイクでは、「105(R7100系)」と「ティアグラ(4700系)」が比較の中心となるため、両者の特徴を明確に理解しておくことが重要です。

105(R7100シリーズ)は、現行モデルで12速化されている点が大きな特徴です。ギア間の段差が滑らかで、登りでケイデンス(回転数)を維持しやすく、平坦路でも細かい調整が効きます。また、将来的にはホイールやスプロケットの幅広い選択肢が得られるため、ロードバイクに慣れてからのアップグレードがスムーズです。さらに、機械式だけでなくDi2(電動変速)を選べる点も、拡張性や「長く乗り続ける」ことを考える上で大きなメリットになります。

ティアグラ(4700シリーズ)10速で、段数こそ少ないものの、変速性能は安定しており、通勤・通学・週末ライドを主にする人には十分な性能を発揮します。消耗品の価格が手頃で、日常的に走る距離が多い人にとっては維持コストが低く済む点が強みです。また構造がシンプルな分、メンテナンスにチャレンジしやすいのも利点です。

選ぶときは、単に上位グレードかどうかではなく、「あなたが走るフィールドとギア比の下限」を基準に考えると、迷いが大きく減ります。例えば峠を頻繁に走ったり、坂の多い地域に住んでいるなら、34T(フロント) × 32Tまたは34T(リア)といった軽いギアが用意できる構成が重要な判断軸になります。

操作感と現実的な選び方

  • 105を選ぶ理由
    12速の細やかなギア刻み、長距離ライドの楽さ、将来のホイール・電動変速への発展性
  • ティアグラを選ぶ理由
    耐久性と整備性、街乗り中心での扱いやすさ、消耗品の入手性と価格バランス
  • 共通して見るポイント
    クランク長、チェーンリング歯数、スプロケット上限、レバーのリーチ調整

また、同じグレードのコンポでも、クランク長やレバーリーチ、チェーンリング歯数の選び方で脚の回しやすさや疲労感は大きく変わります。特に手が小さい人や小柄な人は、レバーのリーチ調整機能が使えるかどうかを必ず確認しておくと快適性が向上します。

最終的には、「走りたい道で、どのギアが必要か」を先に決め、それを実現できるグレードを選ぶことが最も失敗の少ないアプローチです。スペック表だけで判断せず、目的に引き寄せた選び方をすることで、満足度の高い一台になります。

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女性向けや小柄な人向け

女性向けや小柄な人向け
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小柄な体格の人がロードバイクを選ぶときに一番ネックになりやすいのは、フレームの長さ方向(リーチ)と高さ方向(スタック)のバランスです。見た目やスペック表の「サイズ表記」だけで選んでしまうと、トップチューブが長すぎて上半身が伸び切ってしまったり、逆に前傾が強すぎて肩や首がすぐに疲れたりします。とくに小柄な人ほど、少しの寸法差がポジションに大きく影響するため、サイズ適合は「ミリ単位の積み上げ」になっていきます。

まず注目したいのは、スタック(フレームの縦の高さ)リーチ(ハンドルまでの水平距離)です。スタックが高すぎると前傾がとれず風を受けやすくなり、逆に低すぎると深い前傾が強制されます。また、リーチが長すぎると呼吸が浅くなり、胸や肩に力が入りやすくなるため、長距離では疲労につながりやすいです。あなたの身長、腕の長さ、柔軟性、普段の姿勢の癖を踏まえて、「無理なく肋骨まわりが広がって呼吸できる姿勢」を基準に選んでいきましょう。

次に、クランク長ハンドル幅の調整です。完成車の多くはクランク長170mmを標準としますが、小柄な人には165mm、160mmのクランクが身体に合いやすいです。クランクが長いと膝が上がりすぎ、骨盤が後傾してペダルを踏み下ろす力が逃げやすくなります。短めにすることで、ケイデンス(回転数)を維持しやすく、股関節を窮屈にしないペダリングが作りやすくなります。

ハンドル幅は「見た目」よりも肩幅(肩峰間距離)を基準にするのが鉄則です。幅が広すぎると腕が外に開き、肩・首が詰まりやすくなります。逆に狭めに設定すると上半身の力が抜け、空気抵抗も抑えられます。小柄な人は380mm〜400mmの幅がフィットすることが多いですが、これは実測して判断するのがベストです。

ブレーキレバーのリーチ調整も重要なポイントです。手が小さい人は、レバーが遠いと「しっかり握る前に疲れてしまう」ので、ショートリーチのレバーや、リーチアジャスターでレバー位置を手前に寄せると操作性が大きく改善します。

快適性とフィット感を底上げするチェックポイント

  • クランク長は165mmまたは160mmも選択肢に入れる
  • ハンドル幅は肩峰間距離を基準にする(見た目ではなく実測)
  • ショートリーチレバーやリーチアジャスターを活用
  • サドルは坐骨幅基準で選び、前後位置と角度を微調整

サドル選びに関しては、「坐骨幅に合っているか」が最も重要です。幅が合っていないと、ペダリングの立ち上がりで骨盤が左右に揺れ、手や肩で体を支えてしまいがちです。これが長時間の痺れや腰の張りにつながります。また、サドルのノーズ(先端)の形状や、パッドの厚みでも「前乗りがしやすい・後ろ乗りが安定しやすい」などの感触が変わります。自転車屋で複数モデルを試せる環境で確かめるのが理想です。

具体的なフィッティングの流れ

フィッティングは難しそうに見えますが、実際には段階を踏むと迷わなくなるプロセスです。

  1. フレームサイズは「スタンドオーバーハイト」と「前傾角」が無理ない範囲で2サイズに絞る
  2. 肩幅に合わせてハンドル幅を仮決めし、ステム長は「呼吸のしやすさ」を基準に設定
  3. サドル高→サドル前後→サドル角度の順で調整(順番が逆だと迷いやすい)
  4. 膝の落ち方をチェックし、クランク長が合っているか再判断

注意
無理な前傾は「速さ」ではなく「疲れ」を生みます。
フィットが合っているロードバイクは、同じ力でも「軽く回せる」感覚が必ず出ます。

小柄な人向けのバイク選びは難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば確実に「自分の体に合った一台」に近づけます。サイズが合っていると、同じコンポ・同じホイールでも走りが別物になります。焦らず、身体に無理がないかを軸に判断していきましょう。

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中古やアウトレットの狙い目

中古やアウトレットの狙い目
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20万円前後のロードバイクを検討する際、アウトレット中古は賢い選択肢になる場面があります。ただし、価値とリスクのバランスを理解したうえで選ぶことが重要です。ここでは、実際に私が相談を受ける中で失敗を防ぐうえで「絶対に押さえるべきポイント」を整理しました。

アウトレット(型落ち・展示品)は、ショップ保証が付くことが多く、「新品同等の安心感 × 割安」という点でとても狙いやすい選択肢です。モデルチェンジ直後や、シーズン切替期は特に価格が動きやすいので、こまめなチェックが効きます。

一方で中古は価格こそ魅力ですが、状態の見極めができるかどうかが価値を左右します。特にカーボンフレームは「内部のダメージが外から見えづらい」ため、慎重さが必要です。購入後にパーツ交換や整備費がかさむケースも多いため、“本体価格だけで判断しない”のが大事なポイントです。

中古・アウトレットを見るときの基本姿勢

  • 車体価格+初期整備費+必要な消耗品の交換費を総額で考える
  • 保証・整備履歴・購入証明の有無は安全性に直結
  • 「迷ったら、状態が良い個体を選ぶ」が結果的に最安になる

チェック観点と見極めのポイント

下の表は、実際の現物チェックで役立つ観点をまとめたものです。

確認項目見るポイントNGサイン(避けるべき状態)
フレーム・フォーク塗装の下に白化や筋、フォークコラム長、エンド精度クラック / コラムが短すぎる / 立て掛け傷多発
駆動系(チェーン・スプロケット)歯先形状、チェーン伸び、変速の入り方サメ歯 / 異音・変速遅れ・チェーン落ち
ブレーキ(ディスク/リム)パッド残量、ローター厚、引き代、作動の滑らかさ偏摩耗 / オイルにじみ / 金属音が続く
ホイール横振れ・縦振れ、スポークテンション、ハブの回転大きな振れ / ゴリゴリとした抵抗感

補足
特にフォークコラム長は「あとで調整が効かない」部分です。短すぎると、適正なハンドル高さが作れなくなります。

交渉と購入のコツ

  • 「整備歴」「保管環境」「使用頻度」は必ず確認する
  • 可能なら「購入時に消耗品の厚みを一緒に計測」して共有する
  • 落車歴不明/改造多数/説明が曖昧な個体は避ける(これ鉄則です)

特に中古で油圧ディスクを選ぶ場合は、オイル劣化とパッドの偏摩耗による追加整備費が発生しやすいので、購入前に「引きしろ」と「音」を必ずチェックしましょう。

最終的には、「価格の安さではなく、長く安定して乗れるか」で判断すると満足度が上がります。ロードバイクはフィーリングや安心感も大事なので、少しでも不安が残る個体は選ばない方が結果的に得です。

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レビュー比較と失敗回避

レビュー比較と失敗回避
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レビューは、ロードバイク選びにおいて非常に役立つ情報源ですが、そのまま鵜呑みにすると簡単に失敗します。なぜなら、レビューには「書いた人の体格・走行環境・目的・経験値」が必ず反映されており、あなたの状況と一致しているとは限らないからです。同じバイクでも、体格・乗り方・空気圧・サドル・ハンドル幅が違えば、評価は途端に変わってしまいます。

大切なのは、レビューを読みながら「その評価は、どの走り方に対しての意見か?」を読み解くこと。例えば、以下のような読み替えが有効です。

レビュー評価の読み替え例

  • 「硬い」→ パワーをかけたときの反応性が高い(短時間高出力・平坦巡航向き)
  • 「柔らかい」→ 微振動を吸収しやすい(ロングライド・疲労軽減向き)
  • 「加速が軽い」→ 回転体(ホイール・タイヤ)が軽い、またはジオメトリが前向き
  • 「重い」→ 車体重量以外に、タイヤやホイールの慣性の影響が強い可能性

つまり、「良い/悪い」をそのまま受け取るのではなく、どんな条件下で、どんな乗り手にとって、どう感じたのかを理解することが本質です。

レビューを使って“自分に合う”かを判断する方法

まずは自分の課題をはっきりさせると、レビュー内の必要な情報を抽出しやすくなります。

自分の課題の例

  • お尻が痛くなる → サドル形状・振動吸収性・空気圧が影響
  • 手が痺れる → ハンドル幅・リーチ・前傾角・バーテープが影響
  • 登りで失速する → ギア比・回転体の軽量性・ポジションが影響

課題が見えたら、レビューで以下に注目します。

  • 数値情報: フレーム重量、ホイール規格、タイヤクリアランス、ギア比
  • 再現性のある意見: 複数の人が同じ点に触れているか
  • 使用シーンの記述: 「峠中心」「通勤」「週末ロング」など

できれば、2台以上を同じ日に同じコースで乗り比べるのが最も精度が高いです。1台だけ試乗すると、路面状況や体調が評価を左右するため、差が曖昧になりがちです。

価格帯別のモデル傾向(一般的な例)

モデル例価格帯の目安フレームブレーキ得意な用途
GUSTO COBRA〜20万円前後カーボンリムレース入門・トライアスロン入門
Bianchi SPRINT20万円台前半〜中盤カーボン油圧ディスクオールラウンド
MERIDA SCULTURA RIM 400020万円台前半〜カーボンリム登坂・ロングライド

※価格・仕様はシーズンや在庫によって変動します。最新情報はメーカー公式サイトで必ず確認してください。

注意
レビューは「相性」を見つけるための道具であり、正解を与えてくれるものではありません。迷ったときは、サイズとポジションが適正に取れるモデルを最優先にしてください。サイズが合っているバイクは、どんなモデルでも“良いバイク”になります。

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総括:ロードバイクを20万円で始める際の考え方総まとめ

総括:ロードバイクを20万円で始める際の考え方総まとめ
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20万円前後のロードバイクは、趣味として本格的に楽しむための十分な性能を備えつつ、価格も現実的なラインです。しかし、同じ20万円でも「あなたに合う一台」かどうかは、用途・優先順位・サイズ適合の3つを整理できているかで大きく変わります。ここでは、失敗しないために押さえるべき考え方をもう一度クリアにしておきましょう。

まずは「用途」を一言で表すことから始める

選択に迷いが生まれる理由の多くは、自分が何をしたいかが曖昧なまま、パーツ名や素材など個別の要素だけを比較してしまうためです。以下のように、たった一行でいいので用途を言葉にしてください。

  • 通勤中心+週末に少し走る
  • 毎週ロングライドを楽しむ
  • 坂や峠を登りたい
  • レースにも挑戦したい

この一行が決まれば、必要な性能も自然と絞れていきます。ロードバイク選びは、スペック比較より先に「目的の明確化」が正攻法です。

次に、素材・ブレーキ・コンポの優先順位を決める

限られた予算内ですべてを最高にすることはできません。だからこそ、何を優先するかを決めることが全体の満足度に直結します。

  • 乗り心地・疲れにくさ重視 → カーボンフォーク or カーボンフレーム
  • 天候や坂での安心感重視 → 油圧ディスクブレーキ
  • 変速の滑らかさや登坂対応 → 105相当コンポーネント

重要なのは、優先順位を「あなたの走る環境」に合わせて並べることです。見た目やレビューだけで判断しないよう意識しましょう。

最後に「サイズ適合」で最終判断する

どれだけ高性能なロードバイクでも、サイズが合っていなければ乗り心地は悪化し、疲労が溜まりやすくなります。
身長だけでサイズを決めるのはNGで、スタック・リーチ、ステム長やサドル高の調整幅を含めた「乗れるポジションになるか」を基準に判断してください。

今日から動ける実践チェックリスト

  • 用途を一言で言語化する
  • 素材 / ブレーキ / コンポの優先順位を決める
  • サイズは必ず2サイズ比較する
  • ライト・鍵・ポンプなど必需品込みの総予算で比較する

最後に覚えておきたいこと

ロードバイクは「買って終わり」ではなく、空気圧チェック・注油・ボルトの増し締めといった、ちょっとした日常管理で走りの質が大きく変わります。これらは難しくなく、慣れれば数分で終わるものばかりです。

注意
本記事で紹介した内容は一般的な指針に基づくものです。実際の仕様・価格・在庫・適合は時期や個体差により異なります。安全性やポジションに不安がある場合は、購入前に専門店でのフィッティングや相談をおすすめします。

20万円のロードバイクは、単なる「移動手段」ではなく、日常が少し誇らしくなる相棒になり得ます。
迷っている時間も楽しいですが、あなたの走りたい景色は待ってくれません。
さあ、あなたに合う一台を迎えに行きましょう。

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