こんにちは。ペダルノート運営者のアキです。
ロードバイクのためのガレージハウスを調べていると、「サイクルガレージを作るべきか普通の自転車置き場で十分なのか」「インナーガレージとビルトインガレージはどちらが使いやすいのか」など、検討すべきポイントが本当に多いですよね。さらに、土間玄関で室内保管にするか、サイクルポートやサイクルハウスなどの屋外タイプにするか、盗難リスクや雨ざらしの不安、さらには賃貸ガレージハウスとの違いまで気になり始めると、どう計画すべきか迷ってしまう方も多いと思います。
私自身も、ロードバイクの台数に合わせた自転車ラックの配置や、ガレージ収納をどこまでDIYするか、メンテナンススペースと居住空間のバランスをどう取るかなど、何度も図面と向き合って悩んできました。せっかくなら、ガレージハウスをただの駐輪スペースではなく、“愛車とゆっくり向き合える趣味基地”に仕上げたいですよね。
この記事では、ロードバイク向けガレージハウスのメリットや間取りの考え方、サイクルガレージやサイクルポートの選び方、土間玄関を活かした室内保管アイデア、そしてインナーガレージやビルトインガレージで快適さと安全性を高めるポイントまで、順番に整理しています。読み終えるころには、「自分にとってどんなガレージハウスが向いているのか」「どんな手順で計画すると失敗しにくいのか」を具体的にイメージできるようになるはずです。
家づくりやリノベーションを検討している方はもちろん、「いまは賃貸だけど、将来はロードバイクと暮らせるガレージハウスを建てたい」という方にとっても役立つ内容になっています。どうぞリラックスしながら読み進めてみてください。
ロードバイク好きのためのガレージハウス入門

まずは、ロードバイクのガレージハウスがどんな暮らしを叶えてくれるのか、保管方法の選択肢や基本の考え方から整理していきます。ここでは、サイクルガレージやサイクルポート、サイクルハウスといった屋外設備と、自転車置き場を室内に取り込むインナーガレージや土間玄関の違いを押さえながら、「あなたのライフスタイルに合う保管スタイルはどれか?」を一緒にイメージしていきましょう。
同じロードバイク好きでも、「平日は通勤メイン」「週末だけロングライド」「レース遠征が多い」など、乗り方は人それぞれです。それによって必要な収納量やメンテナンス頻度も変わってくるので、まずは自分の乗り方と持ち物のボリュームを整理しながら読み進めてもらえると、より具体的にイメージしやすくなると思います。
- サイクルガレージと自転車置き場を比較
- サイクルポートとサイクルハウスの違い
- 土間玄関を活かしたロードバイク室内保管術
- ビルトインガレージとインナーガレージの動線設計
- 自転車ラックを活用したロードバイク収納術
サイクルガレージと自転車置き場を比較

ロードバイクの保管場所を考えるとき、まず最初の分かれ道になるのが「サイクルガレージのように専用スペースをつくるか」「共用の自転車置き場や簡易な物置で済ませるか」ですよね。どちらが正解というより、あなたのライフスタイルや予算、将来どこまでロードバイク沼にハマりそうかでベストな選択が変わってきます。ここでは、防犯性や快適さだけでなく、心理的な安心感やランニングコストまで含めて、両者の違いを整理していきます。
共用自転車置き場・簡易物置のリアル
マンションや賃貸アパートだと、最初の候補は共用の自転車置き場になることが多いと思います。「無料で使えるし、とりあえずここでいいかな…」と考えがちですが、ロードバイク目線で見ると気になる点も少なくありません。
- 防犯性
入居者以外も出入りできる駐輪場だと、どうしても盗難リスクは高めです。頑丈なロックを使っていても、「そもそも高価なスポーツバイクがある」と知られてしまうだけで、狙われる確率は上がります。 - 風雨・汚れ
屋根付きでも、横からの雨や砂ぼこりは防ぎきれません。タイヤやチェーンの劣化が早まったり、毎回泥汚れを落とす手間が増えるのは地味にストレスですよね。 - 扱われ方
他の住人のママチャリと密集して置かれると、倒されたりハンドルをぶつけられたりと、思わぬキズの原因にもなります。
一方で、「ロード1台だけ」「転勤の可能性が高くて長期投資はしにくい」「とにかく初期コストを抑えたい」といった条件なら、共用自転車置き場+高品質なカバーとロックで現実的に運用するのもアリです。あくまで「最低限守りたいラインをどこに置くか」が判断基準になります。
サイクルガレージの強みと注意点
サイクルガレージは、屋根と壁で囲われた小さなガレージや、自転車専用の物置のこと。ロードバイク目線で見ると、メリットはとても分かりやすいです。
- 高い防犯性
シャッターやドアを閉めれば、外からロードバイクが見えません。視線を遮ることで、「ここに高価なバイクがある」という情報そのものを隠せるのは大きな安心材料です。 - 気候ダメージの軽減
直射日光・雨・風から守れるので、塗装やタイヤ、サドルの劣化を抑えやすくなります。結果として、長期的なメンテナンスコストも下がりやすいです。 - メンテスペースとして使える
工具やパーツを広げっぱなしにできるので、細かい作業やポジション調整も腰を据えてやれます。「片付けるのが面倒でメンテを後回しにしてしまう」といった悩みを減らせます。
ただし、いいことばかりではなく、サイクルガレージには次のようなハードルもあります。
- 設置スペースが必要(庭や駐車スペースを圧迫する可能性)
- 本体価格+基礎工事費など、まとまった初期投資がかかる
- 固定資産税の扱いなど、建物扱いになるかどうかの確認が必要な場合もある
持ち家であれば、将来的にガレージハウス全体に組み込む前提で「ひとまずサイクルガレージからスタート」という選択もできますが、賃貸の場合は撤去のしやすさや原状回復の条件もチェックしておきたいところです。
ライフスタイル別・おすすめ保管スタイル
| あなたのタイプ | おすすめ保管方法 | ポイント |
|---|---|---|
| ロード1台+賃貸住まい | 共用自転車置き場+高品質カバー | ロックを強化しつつ、将来の引っ越しも見据えてミニマムに |
| ロード2台以上+パーツも多い | サイクルガレージ or ガレージハウス | 防犯性と作業スペースを優先。最初から専用空間を確保した方が満足度高め |
| 家族の自転車も多い | サイクルガレージ+家族用駐輪スペース | ロードと日常用自転車を分けることで、出し入れのストレスを減らす |
| 将来ガレージハウスを建てたい | 簡易サイクルガレージ+将来の間取りを意識した配置 | 今の生活を守りつつ、のちにビルトインガレージへ移行しやすい位置に設置 |
メンテ頻度・機材量から逆算する考え方
もうひとつポイントになるのが、「どれくらいの頻度でメンテナンスをするか」「どこまで機材を増やすつもりか」という視点です。週末ライド前に軽く空気を入れるだけなのか、チェーン洗浄やワイヤー交換、ホイールのハブメンテまで自分でやりたいのかで、必要なスペースは大きく変わります。
- ライトユーザー(週1ライド・軽メンテ中心)
共用自転車置き場+カバー、もしくは小型のサイクルハウスでも十分。工具はコンパクトなマルチツールが中心。 - ミドルユーザー(月数回レース・パーツ交換も楽しみたい)
サイクルガレージやガレージハウス内にメンテコーナーがあると快適。作業台やスタンド、スペアホイール用のラックも欲しくなってきます。 - ガチ勢(バイク複数台・ホイール複数セット)
もはや趣味部屋レベルのサイクルガレージが前提。ストックパーツや遠征用ケースなども増えるので、「収納」と「作業」を分けて考えたいフェーズです。
サイクルガレージを設けるかどうかは、ロードバイクを「乗るだけ」なのか「いじるのも含めて楽しむ」のかというスタンスの違いが大きいかなと思います。将来的に機材が増えそうな予感が少しでもあるなら、「今は1〜2台だけど、将来3〜4台になったときにどうするか?」までイメージしながら保管方法を選んでおくと、あとからの後悔が減りますよ。
どの保管スタイルを選ぶ場合でも、「防犯」「近隣とのトラブル回避」「避難経路の確保」は大事なポイントです。共有スペースのルールや、建築基準・消防法などに関わる部分は、必ず管理会社や専門家に確認しながら進めてください。ここでお伝えしている内容はあくまで一般的な考え方なので、最終的な判断は自己責任+プロへの相談をセットにしてもらえると安心です。
サイクルポートとサイクルハウスの違い

屋外保管を検討していると、だいたい最初の候補に上がってくるのがサイクルポートとサイクルハウスです。どちらも「ロードバイクを雨ざらしにしない」という目的は同じですが、構造・耐久性・見た目・設置のハードルなど、性格がかなり違います。ここをざっくりで決めてしまうと、「思ったより濡れる」「存在感がありすぎて外観が崩れた…」というモヤモヤが出やすいので、ロードバイク目線で細かく整理しておきたいところです。
サイクルポート:外構と一体化しやすい“屋根中心”タイプ
サイクルポートは、簡単に言うと「自転車専用のミニカーポート」のようなものです。柱と屋根がメインで、側面はオープンなタイプが一般的。スペースさえあれば後からでも設置しやすく、外構デザインにもなじませやすいのが大きなメリットです。
ロードバイク的にうれしいポイントは、次のあたりですね。
- 圧迫感が少ない
柱と屋根だけなので、庭や駐車場と一体感を保ちやすく、「物置をドンと置いた感」が出にくいです。 - 動線の自由度が高い
横からでも前からでも出し入れできるので、ロードバイクに跨ったままスッと出て行きやすいです。 - 光を取り込みやすい
ポリカーボネート屋根を選べば、ある程度の採光を確保しながら紫外線をカットできます。
一方で、側面がオープンなぶん、防御力はどうしても限定的です。横殴りの雨や砂ぼこり、冬場の風による体感温度の低さは避けられません。ロードバイクの場合は、「サイクルポート + 高品質なバイクカバー」のセット運用がほぼ前提になってくるかなと思います。
見た目をすっきりさせたいなら、ポリカ屋根+スリムなアルミ支柱の組み合わせが王道です。外構全体のテイスト(モダン、ナチュラル、インダストリアルなど)に合わせて、屋根の形状や色を選んであげると、ロードバイク用の設備というより「家の一部」に見せやすくなります。
サイクルハウス:保管優先の“囲われた小屋”タイプ
サイクルハウスは、テント型や小屋型の「囲われた収納」です。フレームにシートを被せるタイプから、パネルでしっかり囲う物置型までバリエーションはいろいろありますが、共通しているのは側面もしっかり覆う前提という点です。
- 雨・風・視線から守りやすい
ファスナー式の入口やドアを閉めれば、風雨の巻き込みはかなり減らせますし、外からロードバイクが見えません。 - 設置のハードルが低い
テント型なら基礎工事なしで設置できるものも多く、賃貸でも導入しやすいです。 - 簡易ガレージとして使える
ちょっとした工具やスタンドを一緒に収納しやすく、「ミニガレージ」的な使い方ができます。
その代わり、サイクルハウスにはこんな注意点もあります。
- シート型は経年劣化しやすい(数年ごとに張り替えが必要になることも)
- テントタイプは強風対策をしっかりしないと、最悪の場合飛ばされるリスクがあります
- 小屋型は存在感が大きく、設置位置によっては「庭が物置だらけ」に見えてしまうことも
雪が多い地域では、屋根の耐荷重や雪下ろしのしやすさも要チェックです。特にテント型は雪の重みでフレームが変形するケースもあるので、積雪地域ではしっかりした小屋型やガレージタイプを検討したほうが安心かなと思います。
ロードバイク的に見たときの違いと選び方
ロードバイク目線で両者を比べるときのポイントは、「保管環境」「出し入れの快適さ」「設置・撤去のしやすさ」の3つです。
| 項目 | サイクルポート | サイクルハウス |
|---|---|---|
| 雨・風の防御力 | 上からの雨は◎、横風には弱い | 前後を閉めれば◯〜◎ |
| 防犯面の安心感 | 外からバイクは見える。カバー前提 | 閉めれば中が見えないので比較的安心 |
| 出し入れのしやすさ | オープンなので非常にスムーズ | ファスナー開閉やドアの開け閉めが必要 |
| 設置・撤去のしやすさ | 基礎工事が必要なタイプも多い | テント型はDIYで設置・撤去しやすい |
| 外観とのなじみやすさ | 外構デザインに合わせやすい | 選び方を間違えると「物置感」が強くなる |
ざっくり言うと、「見た目と動線を優先するならサイクルポート」「保管環境と防犯を優先するならサイクルハウス」が目安になりやすいです。ただ、実際は土地の形状や家族構成、将来のマイホーム計画によってベストな答えが変わってきます。
将来のガレージハウス計画まで見据えた考え方
私の感覚では、「ガレージハウスまではいらないけれど、外保管のリスクは減らしたい」という方にはサイクルポートやサイクルハウスがちょうど良い選択肢になります。特に賃貸や転勤族の方は、撤去しやすい簡易サイクルハウスからスタートして、将来マイホームを建てるタイミングでガレージハウスにステップアップする、という流れが現実的かなと思います。
一戸建てで「いつかはビルトインガレージにしたい」と考えているなら、最初の外構計画の時点でサイクルポートやサイクルハウスの位置をしっかりデザインしておくのがおすすめです。
- 将来のガレージシャッター位置と重ねておく
- 給排水や電源の位置を、将来のガレージ内設備と共用できる場所にしておく
- アプローチや駐車場の動線を、のちに大きく作り替えなくて済むようにしておく
たとえば、サイクルポートの屋根位置を、将来のガレージ屋根の端ラインと揃えておくと、のちのち「ここを囲ってシャッターを付けるだけ」でガレージ化しやすくなります。最初からそこまで見据えておくと、外構のムダなやり直しを減らせるんですよね。
また、サイクルポートやサイクルハウスを選ぶときは、ライトや防犯カメラの設置もセットで考えておくと安心です。人感センサーライトがあるだけでも夜間の防犯性と使い勝手がグッと上がりますし、「暗がりで鍵を探すストレス」も減らせます。電源の位置や配線ルートも、なるべく将来のガレージハウス計画と共用できるようにしておくとスマートです。
どちらを選ぶにしても、「今の暮らしだけ」ではなく「数年後の自分」と「家の成長」をイメージしながら決めてもらえると、ロードバイクライフの自由度がぐっと高くなりますよ。
土間玄関を活かしたロードバイク室内保管術

ロードバイクを室内保管したい時、いちばん最初にぶつかる壁が「家の中のどこに置くのか問題」なんですよね。リビングや廊下に置くと生活感が出すぎるし、家族の動線のジャマにもなる…。そんな悩みをうまく解決してくれるのが、実は土間玄関を“ちょい広め”に設計してサイクルスペースとして活用する方法です。
土間玄関はもともと「靴を脱ぐ前のスペース」なので、屋外と屋内の中間的な性質を持っています。ロードバイクを置くにはちょうど良い環境なんですよね。室内保管の安心感を得つつ、生活ゾーンには持ち込まずに済む絶妙な距離感が特徴です。
土間玄関がロードバイク保管に向いている理由
まず押さえておきたいのが、土間玄関は“汚れに強い床材が前提”という点です。これがロードバイク保管との相性を爆発的に良くしてくれます。
- タイル・モルタル・石材などは泥や水滴に強い → ライド後でも気兼ねなく入れる
- チェーンオイルの跳ねや軽い汚れも拭き取りやすい
- 靴の砂や雨水で汚れがちな場所なので、気分的にも「汚してOK」
「ロードバイク室内保管あるある」で多いのが、床を傷つけたり汚したりする不安ですが、土間玄関ならほぼすべてクリアできます。メンテンナンスまで玄関でやる必要はないとしても、軽い拭き上げや空気圧チェックくらいなら余裕です。
広さ・レイアウトの黄金バランス(これだけ守れば失敗しない)
土間玄関サイクルスペースは、ただ広くすればいいわけではなく、ロードバイクのサイズに合わせた“適切な寸法”があります。これを押さえておくと、住んでからのストレスが一気に減りますよ。
| 項目 | 理想サイズの目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 幅 | 1.2〜1.5m以上 | ロードバイク+人1人分がすれ違える最低ライン |
| 奥行き | 2.2〜2.5m | 前輪をまっすぐのまま収めつつ、扉の開閉スペースも確保 |
| 天井高 | 2.4m以上 | 壁掛けラックを導入できる余裕が生まれる |
| 付帯収納 | フック・ポンプ・工具棚など | メンテ系グッズをまとめて管理できる |
特に天井高2.4m以上は軽視されがちですが、壁掛けラックを導入するとロードバイク1台分の床面積を丸々節約できます。家族の生活動線と干渉しにくくなるので、結果的に“家族の理解”が得られやすいのもポイントですね。
家族と共存するための「動線設計」が超重要
土間玄関にロードバイクを置くなら、外せないのが動線設計です。ここを失敗すると、「なんで玄関ふさがってるの!」「出入りのたびに当たるんだけど…」という不満につながりやすいんですよね。
動線を確保するためのコツはこちら:
- 通路部分と自転車スペースを“明確にゾーニング”する
- シューズクロークの一部をサイクルスペースとして分離する
- 玄関脇に1〜2畳の小型インナーガレージを併設する
- ラックやスタンドは「壁側」に寄せ、中央の空間を空ける
実際、この“ゾーニング”ができているかどうかで、家族の使いやすさが大きく変わります。
おすすめは、ロードバイクの隣にコート掛け・ベビーカー置き場・日用品収納など、家族全員が使う収納をセットで配置すること。すると自然と「共通の玄関収納エリア」として馴染み、ロードバイクだけが悪目立ちしなくなります。
玄関での収納アイデアについては、ペダルノートでまとめている狭い玄関でロードバイクを室内保管するための空間活用術も合わせて読んでもらえると、より具体的なイメージが湧くはずです。壁掛けラックの選び方や、タイヤ痕対策のマットなど、細かいノウハウもチェックしてみてください。
見せる収納 vs 見せすぎ防犯 —— このバランスが大切
最後にもう一つ気を付けたいのが、「土間玄関は外から見えやすい」という点です。窓の位置や玄関ドアのガラスデザインによっては、ロードバイクが丸見えになるパターンもあります。これは防犯的にやや不利なので、以下を意識してみてください。
- 玄関ドアのガラスは型板ガラス(すりガラス)にする
- 窓を腰高窓にしてバイクの高さより低くする
- 内側にロールスクリーンを付ける
- ロードバイクを「奥側」に寄せ、外から視線が通らない配置にする
土間玄関は、うまく使えば「見せる収納」として最高の雰囲気になりますが、見せすぎると高価なロードバイクが狙われるリスクも。ここは家の外観や周囲の環境に合わせて慎重に調整したいですね。
必要な道具・設備をまとめておくと快適さが倍増
土間玄関は収納と作業の中間地点。だからこそ、ロードバイク周辺の必需品をコンパクトにまとめると、使い勝手がグッと上がります。
- フロアポンプ&携帯ポンプ
- 六角レンチやチェーンオイルなどの基本工具
- 軽いメンテで便利なタオル・ウェス・クリーナー
- ホイールスタンド or 前輪受け
- タイヤ痕防止マット
これらを壁面収納にまとめておけば、家族の邪魔にならず、見た目もスッキリします。ロードバイクに乗る前の準備が、玄関だけでシュッと完結するようになるのは最高ですよ。
土間玄関は、「室内保管の安心感」と「生活動線の快適さ」を両立しつつ、賃貸でも持家でも応用できる実用性の高さが魅力です。あなたの家に合った形で、ぜひ取り入れてみてくださいね。
ビルトインガレージとインナーガレージの動線設計

ロードバイクのためのガレージハウスを考えると、多くの人が思い描くのが建物の内部に組み込まれたビルトインガレージやインナーガレージです。見た目の迫力や所有欲を満たしてくれる最高の空間ですが、その一方で、設計の自由度が高いぶん「動線を間違えると一気に使いづらくなる」という落とし穴があります。写真では最高に見えても、実生活で「え、ここ通りにくくない?」「シャワー行くまで長い…」なんて失敗は避けたいですよね。
特にロードバイクの場合、乗る頻度やライドの流れが明確なので、動線設計の優先順位がはっきりしてきます。まず押さえておきたいのは、次の2つの軸です。
- 玄関 → ガレージ → 家の中
- ロードバイクをしまう → 汚れた体を洗う → 生活動線に合流する
この流れがスムーズに繋がっていると、日々のロードバイクライフの快適度が爆発的に上がります。特に雨の日や汗だくの帰宅時に、ガレージから洗面室・浴室へ直接アクセスできる動線は本当に便利。家族がリビングでくつろいでいる横を、汗まみれ・泥まみれで通過する必要がなくなるだけで、家庭内の平和度も上がりますよ。
ロードバイク目線で考える理想のガレージ動線
ロードバイクに乗る人なら誰でも「こうだったらいいのに…!」と思う動線がいくつかあります。新築時なら実現できる可能性が高いので、ぜひ以下をベースに考えてみてください。
- 玄関またはシャッター前からスロープでそのままガレージへ(段差ゼロだと出し入れが超ラク)
- ガレージ内にメンテナンススペース(スタンド・工具棚・コンセントをまとめる)
- 土間床で汚れを気にせず出入りできる
- ガレージ → 洗面室・浴室へ直行できる裏動線
- リビングに向けた内窓を設置して、愛車を眺められる空間
これらはただの“贅沢仕様”ではなく、実際にはロードバイク生活のストレスを減らす実用的な設計です。特にスロープと裏動線は、後付けがほぼ不可能なので新築段階で検討する価値が大きいですよ。
動線設計でよくある失敗と回避する方法
ビルトインガレージはいくらカッコよく作っても、使い勝手が悪いと後悔の原因になりがちです。私がよく耳にする“あるある失敗”を挙げてみると…
- 玄関とガレージの距離が地味に遠くて、出し入れが面倒
- ガレージに入るために毎回リビングを横切る必要がある
- ガレージと洗面室の位置が離れていて、汗だくのまま家中を歩く羽目に…
- ガレージがただの収納になっていて、メンテスペースが確保されていない
こういった悩みは、間取り段階で次の点を押さえておくと回避しやすいです。
- ガレージと玄関をできる限り近くに配置する
- ガレージと洗面室をつなぐドアを1枚用意する
- ガレージ内に最低でも2〜3畳の作業スペースを確保
- ロードバイクの動きに合わせた“回転スペース”を確保(自転車は横幅がない分、回すのに意外と広さが必要)
これらは間取り図だけだと分かりづらいので、設計段階で「1日をどう動くか」を想像しながら何度もシミュレーションしてみてください。ドア1枚の位置で生活動線が全然変わることもあります。
構造・耐震と開口部の関係にも注意
ビルトインガレージで忘れがちなのが構造と耐震性能です。大開口シャッターを設ける都合上、1階の耐力壁が不足しやすいので、構造設計がシビアになります。
開口部が大きいほど揺れに弱くなる傾向があるため、間取りと同時に必ず構造計算をセットで検討してください。耐震等級の確認も必須です。
ここで紹介している内容は一般的な傾向であり、正確な情報は必ずハウスメーカーや建築士の説明を確認し、最終判断は専門家に相談してください。
ガレージの開口部の幅、2階の載せ方、柱や耐力壁の位置などは、動線にも関わってくるので、早めに構造担当者と一緒に調整しておくと安心です。
ガレージ内の温度・湿度管理も動線とセットで考える
もう一つ忘れがちな重要ポイントがガレージの気温・湿度管理です。ロードバイクは高温や湿気に弱く、ガレージ放置でパーツが劣化することもありえます。
特に日本の夏はガレージがサウナ状態になりがちで、冬は結露が発生しやすいので、次の対策を組み込むことをおすすめします。
- 断熱材の追加(天井・壁で断熱ラインを確保)
- 24時間換気 or 換気扇の有無を確認
- エアコン用コンセントと排水場所を確保
- サーキュレーターや除湿機用の電源
温度・湿度の対策は、動線の快適さとも密接に関係します。暑すぎたり寒すぎたりすると、ガレージに行くこと自体が億劫になるため、ロードバイクに触る頻度も落ちてしまうんですよね。
ビルトインガレージやインナーガレージは、ただ作るだけでは“宝の持ち腐れ”になりがちです。ロードバイクにとって最適な動線と環境をセットで整えることで、毎日の生活の質が大きく変わります。図面の段階でしっかり検討して、あなたのライドスタイルにぴったりのガレージ動線を作り込んでいきましょう。
自転車ラックを活用したロードバイク収納術

ガレージハウスを作ったとしても、ロードバイクの台数が増えるにつれて出てくる悩みが「どこまでラックを使って立体収納にするか」という問題です。最初は余裕があったはずのガレージも、床置きスタンドで並べていくにつれて、あっという間にスペースが圧迫されてしまうんですよね。「広く作ったつもりが、気づいたら動ける範囲が細い通路だけ…」というのは本当にあるあるです。
そんなときに活躍するのが、壁面や天井の高さを有効活用できる自転車ラック。正しく使うと、収納量が倍になるだけでなく、ガレージの見栄えも一気に向上します。ロードバイクって置き方ひとつで“インテリア”にも“雑多な物置”にも変わるので、ラック選びはガレージハウスの完成度を左右する大事な要素なんですよ。
壁面収納で「見せる」と「使いやすい」を両立する
スペース効率を考えるなら、まず検討したいのが壁掛けタイプのラックです。床スペースをほとんど消費しないので、ガレージの動線がスッキリします。さらに、有孔ボード(パンチングボード)を壁一面に張って、フック・棚板・ラックを組み合わせれば、ロードバイクだけでなく、ヘルメット・シューズ・工具・ホイールなども“一体的な収納ゾーン”としてまとめられます。
収納レイアウトの基本は「重い物は下」「よく使う物は目線」「軽い物は上」。この順番を守るだけで、驚くほど使いやすくなります。
個人的におすすめなのは、次のようなレイアウトです。
- 主力バイク:目線〜胸の高さにディスプレイ(最高に映える位置)
- サブバイク:少し高めの位置へ
- 予備ホイール:天井寄りの軽めの棚
- 重い工具類:腰より下の安全な位置
これを意識するだけで、取り出しやすさが格段に上がり、ガレージ内の“運用ストレス”が激減しますよ。
自転車ラックの種類とベストな使い分け
一口にラックといっても種類が多く、どれが自分に合うのか迷いやすいところ。ガレージの広さや家の構造、ロードバイク台数によってベストな選択肢は変わります。
| ラックの種類 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 突っ張り式ラック | 天井と床で突っ張るだけ。壁にビス不要。 | 賃貸や、壁に穴を開けたくないガレージ |
| 壁付けラック | ビス固定で安定性抜群。レイアウト自由度が高い。 | 持ち家で本格的な“見せる収納”を作りたい人 |
| 縦置きスタンド | 床置きで簡単設置。模様替えに最適。 | 収納位置をよく変える人、試行錯誤したい人 |
特に「メンテナンススタンド」と「保管用スタンド」を兼用するかどうかは、ガレージのレイアウトに直結するポイントです。メンテ用は安定性が命ですが、保管用はコンパクトさが重要。分けたほうが結果的にストレスが減るケースが多いです。
室内用スタンドやメンテナンススタンドの選び方は、ペダルノートのロードバイク用メンテナンススタンドの選び方ガイドで詳しく解説しています。ガレージハウスの計画と合わせて、スタンドの種類を検討しておくと失敗しにくいですよ。特に、メンテ専用スタンドと保管用スタンドを分けるかどうかは、スペースと予算に直結するポイントです。
複数台収納のコツは“使用頻度でゾーニングする”こと
ロードバイクが複数台ある場合、やるべきことはひとつ。使用頻度ごとに配置を変えることです。
- よく乗るメインバイク → 一番出しやすい位置へ
- レース用・決戦用 → 多少高い位置や奥側でOK
- ローラー専用 → 電源の近くに常設
この配置は生活ストレスを左右します。せっかくのガレージハウスでも、「取り出すのが面倒」になったら、ロードバイクに乗る頻度が落ちてしまいます。ラックの高さや向きは、可能であれば実際にバイクを持ちながら試し、体感で“楽な動き”を優先して調整するのがベストです。
ラックをビス留めする場合は、必ず壁の下地補強が必要です。ロードバイクは軽く見えても、壁掛けすると部位によって強い力がかかるため、安全性を優先してください。
構造に関わる部分は、施工業者や専門家と相談しながら決めるようにしてください。
「詰め込む収納」ではなく「スムーズに出し入れできる収納」が正解
最後に覚えておきたいのは、ロードバイク収納の本質は“どれだけ詰め込めるか”ではなく“どれだけ快適に出し入れできるか”ということです。
ガレージハウスの計画中は収納量に目が行きがちですが、実際に大切なのは「毎回5秒で取り出せる」「戻すのが面倒じゃない」という運用のしやすさ。少し余裕を持ったラック配置にしておくほうが、長い目で見ると圧倒的に快適です。
ロードバイク沼にハマると台数が増えるのはほぼ定番なので(笑)、最初から「1〜2台増えても破綻しないレイアウト」を作っておくと、あとから苦労しませんよ。
積水ハウスで叶える理想のロードバイクガレージハウス

ここからは、実際にハウスメーカーでロードバイクガレージハウスを建てるときのイメージとして、積水ハウスを例にしながら、どんなポイントをチェックすると良いかをお話しします。構造や断熱といった家そのものの性能に加え、ガレージ部分の設計力やメンテナンス性、将来のライフスタイルの変化にも対応できるかが大事な視点になってきます。「ロードバイクのことだけ」ではなく、「家族の暮らし全体」とセットで考えられるかどうかが、満足度を大きく左右します。
- 積水ハウスのバイクガレージ実例
- インナーガレージ付き間取りと費用感
- サイクルガレージ対応の耐震性と安心感
- ロードバイク向けサイクルポート外構計画
- 総括:ロードバイクガレージハウスは積水ハウスで
積水ハウスのバイクガレージ実例

積水ハウスは、ガレージハウスやビルトインガレージの実績が多いハウスメーカーとして知られていて、ロードバイクを含む趣味スペースづくりが本当に得意です。実例を見ていると、ただ「自転車が置ける」だけではなく、自転車と暮らしが自然に溶け込む空間がしっかりつくられているのが特徴なんですよね。
たとえば、リビングからガラス越しに愛車を眺められるプランはもちろん、半地下ガレージと組み合わせて外気温に左右されにくい環境をつくっている事例や、玄関横に広い土間を設けてロードバイクと生活動線をスマートにつなげているプランなど、サイクリスト目線で「これは便利!」と思える工夫が細部まで盛り込まれています。
実例を見るときのチェックポイント
積水ハウスのガレージ実例をチェックするときは、「どこに置いているか」だけで判断してしまうともったいないです。ガレージは“収納”であると同時に“作業スペース”であり“眺める場所”でもあるので、次のポイントも必ず見ておきたいところです。
- 床仕上げ
モルタル、タイル、塗床などでメンテ性と耐久性が大きく変わる - 壁面の素材
有孔ボードなら工具収納、OSB合板ならラフな雰囲気づくりがしやすい - 照明計画
メンテ時に影ができないか、色温度は作業向きか - 空調・換気
夏場の高温対策や冬場の結露対策ができているか - 動線計画
ロードバイクとクルマ、家族の生活動線が干渉しないか
ガレージ計画は「見た目」よりも「毎日の使いやすさ」が最重要。完成後に後悔しないための視点として覚えておくと役立ちます。
完成見学会や入居宅訪問で“リアルな使い勝手”を体感する
写真や図面だけでは、ガレージの“リアルな広さ”って本当にわかりにくいです。特にロードバイクの場合、ローラー台や工具を置くと一気にスペースが圧迫されるので、できれば積水ハウスの完成見学会や実際の入居宅見学に足を運んでおきたいところです。
可能であれば、ライド帰りに立ち寄って、実際に自分のロードバイクを押しながら動線を確認してみると、想像以上に具体的なイメージが掴めます。
- シューズのままガレージに入りやすいか
- ドアをまたがずに自転車を押し込めるか
- ローラー台を置いたときのスペース感はどうか
- 洗面室や玄関への移動はスムーズか
こうした細かい部分は、カタログには載っていない“リアルな住み心地”に直結します。
家全体との調和がとれるのが積水ハウスの強み
積水ハウスの実例を見ていて強く感じるのは、ガレージだけが主張しすぎず、家全体に自然に溶け込んでいるという点です。外観デザインとのバランス、内装とガレージの繋がり、生活ゾーンとの距離感…すべてがうまく組み合わさっているからこそ、ロードバイクのある暮らしが無理なく成立しています。
家族の生活動線と趣味スペースが干渉しないように計画されているため、「自分の好きだけを押し通した空間」ではなく、家としての完成度も高いのが魅力です。こうした設計バランスの良さは、長年ガレージハウスをつくり続けてきた積水ハウスならではの強みだと思います。
なお、紹介している仕様やガレージ性能はあくまで一般的な傾向です。実際のプランは敷地条件や予算で大きく変わるため、正確な仕様は公式サイトで確認し、最終判断は専門家と相談しながら進めてください。
インナーガレージ付き間取りと費用感

ロードバイクのためにインナーガレージをつくるとなると、まず気になるのが「どれくらいの広さが必要なの?」「総額いくらくらいになるの?」という部分ですよね。ここがフワッとしていると、せっかく間取りを考えても現実的なラインが見えにくくて、途中で迷ってしまうことが多いです。早めに“おおよその相場感”をつかんでおくと、無理のないプランづくりがしやすくなります。
一般的なボリュームで言うと、30坪前後の2階建て+ビルトインガレージ1〜2台分の構成で、総予算が2,500〜3,500万円台に収まるケースが多い印象です。もちろん土地価格や仕様レベルで前後しますが、ザックリの目安として知っておくだけでもだいぶ計画しやすくなるはずです。「ガレージ部分だけで100〜200万円アップ」なんてことも珍しくなく、シャッターの種類や内壁仕上げ、天井高、換気設備など、こだわるほど費用が積み上がりやすいのも特徴ですね。
ただ、ロードバイク中心のガレージなら、車2台分の広さまでは必要ないことが多いので、車1台+自転車数台にコンパクト化して、そのぶん内装や照明、空調に予算をまわすという考え方もアリです。特に「ガレージでゆっくり整備したい」「愛車を眺めながら過ごしたい」というタイプの人は、壁・床・照明の質を上げたほうが満足度が高くなりがちです。
| ガレージの使い方 | ロードバイク台数の目安 | 必要な広さの目安 |
|---|---|---|
| ロードバイク専用ガレージ | 2〜4台 | 約4〜6畳 |
| 車1台+ロードバイク | 2〜3台 | 車1台分+約3〜4畳 |
| 趣味部屋兼ガレージ | 3〜5台 | 約8〜10畳 |
この表はあくまで「ストレスなく自転車を出し入れできる」最低ラインのイメージです。実際には、なにをガレージでやりたいかで必要な広さは大きく変わります。たとえば……
- ローラー台を常設したい → +1畳ほど
- 作業机・チェアを置いて“ガレージリビング化”したい → +2畳ほど
- ホイールを複数組ディスプレイ収納したい → 壁面の有効幅を広めに確保
- 洗車から拭き上げまで屋内外で完結したい → 給排水スペースの分だけ増やす
こうしてやりたいことを一つずつ書き出していくと、不思議と「必要なガレージ像」がクリアになってきます。なんとなく広ければOKということはなくて、実際には“計画的な余白”がめちゃくちゃ大事なんですよね。
ここで紹介している費用や広さは、あくまで一般的な目安です。実際の金額は土地形状、構造、シャッターの種類、断熱仕様などで大きく変わります。最終的な費用やローン条件は、積水ハウスや金融機関などの公式情報を必ず確認し、専門家と相談のうえ決定してください。
給排水・電源まわりも間取り計画とセットで考える
インナーガレージをロードバイク仕様にしたい場合、意外と忘れがちなのが給排水と電源配置です。洗車を外でやるにしても、ガレージ内で拭き上げたいなら排水しやすい土間形状にしておくと便利ですし、軽い整備のために電動ツールを使うならコンセントの位置もシビアになります。
たとえば……
- 高圧洗浄機を使いたい → 外部水栓と電源のセット配置が必須
- 室内でチェーン整備したい → 床を汚れに強い仕上げにしておく
- ローラー台でスマートトレーナーを使う → 専用コンセント+Wi-Fi環境が必要
- 冬のガレージが寒い → エアコン用の専用回路を最初から確保
「外で洗って → ガレージで乾かす → 室内に戻す」までの動きがスムーズになるように、動線と設備をセットで考えておくと、使い勝手が段違いに良くなります。
ロードバイクの洗車頻度やメンテ内容によっても必要な設備は変わるので、普段のライドスタイルに合わせて最適なレイアウトを考えてみてくださいね。バイクの洗車頻度や具体的なメンテ内容については、ペダルノートのロードバイクの洗車頻度とメンテナンス方法の解説記事も参考にしてもらえると、必要な設備のイメージがしやすくなると思います。
サイクルガレージ対応の耐震性と安心感

ロードバイクのためにガレージハウスをつくる場合、つい「開放感のある大開口」「シャッターのデザイン」「レイアウトの自由度」などに意識が向きがちですが、実は最初に考えておくべき最重要ポイントが耐震性と安全性です。特にサイクルガレージは開口部を広く取りやすく、建物の力の伝わり方が変わるため、構造計画にシビアさが求められます。
日本は地震大国なので、住宅の耐震化は国全体の重要なテーマになっています。国土交通省でも住宅・建築物の耐震化を推進していて、耐震診断や耐震改修への支援制度なども整備されています。詳しい背景や制度の概要は、国土交通省の情報ページ(出典:国土交通省「住宅・建築物の耐震化について」)でも確認できます。
ビルトインガレージやインナーガレージでは、1階の壁量が不足しないよう、柱の配置・耐力壁のバランス・梁の補強・2階との荷重配分などを細かく検討する必要があります。単純にシャッターを大きくすれば良いわけではなく、開口部を広げるほど構造補強の必要性も増し、設計の自由度が制限されることもあります。
また、地震時に大きく揺れるのは建物だけでなく、ガレージ内の物品も同じです。ロードバイク・ホイール・工具類など、転倒しやすいものが多く、いかに安全に収納するかも「耐震性の一部」として考えるべきポイントです。
大手ハウスメーカーの強み:開口を大きくしつつ耐震性能を確保
積水ハウスをはじめとする大手ハウスメーカーは、ガレージ一体型住宅の構造設計がシステム化されているため、大開口でも耐震性能を確保しやすい構造技術が整っています。たとえば:
- 高強度の柱・梁を適所に配置して壁量不足を補う
- 構造用合板や制振ダンパーの併用で揺れを軽減
- 2階の重量バランスを配慮し、負荷を分散させる設計
- 開口幅に合わせた専用の耐震計算システム
これにより、「ロードバイクを守るためにつくったガレージなのに、地震に弱い建物になってしまった」という本末転倒を避けられます。ガレージハウスを計画する際には、最初の段階から耐震等級をどうするかを明確にすることが重要です。
目標にしたい基準:耐震等級2以上(できれば等級3)を意識すると安心感が大きく変わります。
間取り検討時に意識したい「耐震の観点」
間取り打ち合わせでは、次のような点を構造担当者にも共有しておくと、より安全で使い勝手の良いサイクルガレージに仕上がります。
- シャッター幅はどこまで広げたいか
- ガレージ上にどの程度2階を載せるか
- 壁を減らさずに採光を取りたい場合、窓の形状をどうするか
- ガレージから土間・洗面室へ続く裏動線をどう確保するか
- ロードバイクの固定ラックの位置が構造に影響しないか
とくに「ガレージの端にドアを増やしたい」「内窓をつけてリビングから眺めたい」といった要望は、構造計画への影響が大きいため、早めの相談が必須です。
防犯性の確保も“安全性”の重要な要素
ロードバイクは高価なため、耐震だけでなく防犯性能の強化も欠かせません。以下のような対策を組み合わせることで、盗難リスクを大幅に下げられます。
- 電動シャッターや高強度シャッターの採用
- 窓は小さめ+防犯ガラス+面格子の併用
- ガレージ内にもう1枚ドアを設けた“二重ロック構造”
- スマートロックや人感センサーライトの設置
- ガレージ内に防犯カメラ(録画型)を配置
とくに高価なホイールやパーツを置く場合、ガレージ内にさらに小規模なサイクルルームをつくると防犯性が格段に上がります。
補助制度や耐震関連情報は自治体ごとに異なる
耐震補強や耐震診断には自治体ごとに支援制度が存在する場合があります。条件は地域によって大きく異なるため、活用を検討する場合は必ず次をチェックしてください。
- 自治体の公式サイトの住宅関連ページ
- 建築予定地の窓口への確認
- 建築士・ハウスメーカーの最新情報
耐震性や補助金の適用条件は頻繁に変更されるため、必ず最新情報を専門家とともに確認し、最終判断を行ってください。
美しいサイクルガレージも、ロードバイクを守り抜ける安全性があってこそ機能します。「デザイン」と「耐震・防犯」の両輪をバランス良く整えることで、安心して長く使えるガレージハウスに近づいていきます。
ロードバイク向けサイクルポート外構計画

インナーガレージを主体としたプランであっても、屋外にサイクルポートを併用しておくと、日常使いの自転車とロードバイクの役割分担ができ、ガレージ運用が格段に快適になります。ロードバイクは湿気・紫外線・盗難リスクの観点から「ガレージ専用スペース」へ、普段使いのクロスバイクや家族の自転車はサイクルポートへまとめることで、出し入れの混雑を防ぎつつ、ガレージ内の清潔感や機能性も維持しやすくなります。
また、ロードバイクの台数が増えたときや、子どもの自転車が増えていく将来を考えても、外構に複数レイヤーの自転車置き場を用意しておくのは非常に合理的です。ガレージの保管性を損なわず、外構全体の使い勝手を底上げする“拡張性のある自転車計画”として効果を発揮します。
外構で最も重要なのは「動線の衝突をなくすこと」
外構で失敗しがちなポイントのひとつが、各動線のバッティングです。サイクルポートを設置する際は、次のような動きの流れを必ず図面上で確認しておくと、日常的なストレスを大きく減らせます。
- ロードバイクに乗る/帰宅する動線(玄関 or ガレージ → 道路)
- 自動車の出入り動線(駐車場 → 道路)
- 買い物や子どもの送り迎え動線(玄関 → 駐車場)
- 家族の普段使い自転車の出し入れ
これらが交錯すると、「朝のラッシュ時に家族でぶつかる」「車の出し入れのたびに自転車を移動しなければならない」といった不満が蓄積しやすくなります。特に、敷地が細長い土地や旗竿地の場合は、動線の整理が外構計画の成否を左右します。
図面だけではイメージしにくい場合は、設計担当に外構シミュレーションを作ってもらうと、動きの流れが視覚化され、ベストな配置が見つかりやすくなります。
サイクルポートの選び方と設置位置の注意点
サイクルポートはシンプルな屋根ながら、外構に与える影響が意外と大きい設備です。以下のポイントを押さえておくと、後悔のない選択ができます。
- 屋根材と角度が隣地・自宅の排水にどう影響するか
- 日当たりをどの程度遮るか(リビングや庭の採光に影響する)
- 風の通り道になっていないか(強風の煽りで自転車が倒れる可能性)
- 道路からの視線(防犯と景観の両方を考慮)
- ロードバイクを押したまま通れる幅の確保
一般的には、玄関横や駐車場の脇が候補になりますが、風向き・視線・日当たりなどは敷地ごとに異なるため、設置場所は必ず現地で確認して決めることをおすすめします。
ロードバイクを外置きする場合の“長期劣化対策”
サイクルポートの屋根があっても、横からの雨・ほこり・紫外線は完全には防げません。ロードバイクを置く場合は、次の対策を組み合わせると安心です。
- 高品質な自転車カバーを併用(UVカット・撥水・防風ベルト付き)
- 簡易サイクルハウスの追加(屋根+側面を覆えるタイプ)
- 直射日光が当たる場合は遮光パネルを追加
- 地面との接触部分にゴムマットを敷く(湿気対策)
特に紫外線は、フレーム塗装の退色・タイヤ硬化・サドルの劣化を早めるため、日差しの強い地域では必須の対策です。
後悔しない外構づくりには「予算の確保」が不可欠
外構は後回しにすると、どうしても妥協案になりがちです。ガレージハウスは本体価格が重いため、外構に割く予算が不足しやすいのですが、サイクルポート・アプローチ・外構照明は、ロードバイクの運用性にも直結する重要な要素です。
そのため、最初から「ロードバイクのための外構費」として予算枠を確保しておくのがおすすめです。照明や人感センサー、防犯カメラなども併せて考えると、安心感と使いやすさが大きく変わります。
ガレージ内とサイクルポートをセットで整えることで、「ロードはガレージ」「日常用は外構」という分業が成立し、全体の動線が無理なく機能する外構に仕上がります。
総括:ロードバイクガレージハウスは積水ハウスで

ここまで、ロードバイクを安全・快適に楽しむためのガレージハウスづくりについて、保管方法の選択、玄関土間の活用、インナーガレージの動線設計、耐震性の検討、外構計画まで、多角的に整理してきました。結局のところ、理想のロードバイクガレージハウスとは、「保管性」「メンテナンス性」「日常生活の快適性」「構造の安全性」の4つが破綻なく共存している家です。この4要素のバランスをどれだけ高いレベルで実現できるかが、ロードバイクライフの充実度を大きく左右します。
そうした前提をふまえると、ガレージハウスを本格的に検討するなら、積水ハウスを最有力候補に入れておくメリットは非常に大きいと言えます。豊富なガレージ実例、構造の強さ、断熱性・気密性など住宅の根幹性能の高さに加え、将来のリフォームや家族構成の変化まで見据えた提案力は、長くロードバイクを楽しむ家づくりにおいて確かな安心感をもたらします。
特に、ロードバイクガレージは「趣味の空間」でもありながら、「家の一部」という現実的な側面も持っています。この両立には、単にカッコよさを追求するだけでなく、耐震・断熱・動線・メンテナンス性といった住宅性能の土台がしっかりしていることが欠かせません。その点、積水ハウスは構造計算や耐震対策、長期保証(※詳細は公式情報をご確認ください)まで一貫した体制を持っているため、「ロードバイクのための家を建てたい人」にとって非常に相性の良いメーカーと言えます。
積水ハウスを検討する前に整理しておくと良いポイント
実際にプランニングに進む前に、次のような点を明確にしておくと、相談時の精度が上がり、希望に近いガレージハウスに仕上げやすくなります。
- ロードバイクを何台置く予定か(増車の可能性を含めて)
- ガレージでどこまでメンテナンスを行うか(軽作業のみ/洗車まで対応)
- 日常導線の優先順位(玄関動線・車動線・家族動線の整理)
- ガレージの見せ方(ディスプレイ重視/生活空間から程よく距離を置く)
- 外構との分担(ロード専用はガレージ、その他はサイクルポートなど)
このあたりの条件がある程度固まっていると、積水ハウス側も「あなたのロードバイクライフに最適化したプラン」を具体的に提案しやすくなります。
相談先として利用したいサービスの活用
具体的なガレージハウスの実例を見たり、予算感を整理したい場合は、積水ハウスの公式サイトや実例紹介ページをチェックするのが第一歩です。さらに、家づくりの方向性を整理したい方には、Liberty Earthなどの家づくり相談窓口の無料相談を活用する方法もおすすめです。第三者視点で予算・土地条件・ガレージ規模のすり合わせを行ってもらえるため、初期段階での迷いを減らすことができます。
また、ロードバイクガレージは、「どこまでが理想で、どこまでが現実的なのか」を一人で判断するのが難しい分野です。専門家との対話を通じて、自分たちの優先順位を整理する工程は、結果的に建築費の無駄を減らし、満足度の高いガレージハウスをつくる近道になります。
とくに「積水ハウスでロードバイクガレージハウスを建てるかも」という段階なら、展示場に足を運ぶ前に、現役施主がサポートしてくれる紹介割引の窓口もチェックしておくと安心です。積水ハウスのオーナー紹介割引と交渉サポートについては、家づくり仲間として私も信頼している現役オーナーによる積水ハウス紹介割引と交渉サポートページを一度見ておくのがおすすめです。「どのタイミングで相談すれば損をしないか」も含めて整理できるので、後から「先に知っておけばよかった…」と後悔しにくくなりますよ。
➤現役オーナーによる積水ハウス紹介割引と交渉サポートページ
※相談は完全無料、しつこい営業も一切ありません。
※サポートに申し込む際は、紹介コード欄に【FE1878】と入力してください。
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相談先の現役オーナーがどんな人かわからないので不安という人向けに、現役オーナーの家づくりノウハウが詰まったブログサイトとYouTubeチャンネルのリンクも貼っておきますので、気になる人は見てみてください。
➤現役オーナーの家づくりノウハウが詰まったサイトTOPページ
➤現役オーナーによる積水ハウス特化YouTubeチャンネル
最後に:ロードバイクと暮らす家づくりは“パートナー選び”がすべて
最後に改めてお伝えしておきたいのは、このページで紹介した費用・広さ・仕様の例は、あくまで一般的な目安であるという点です。正確な情報は必ずハウスメーカーや自治体、金融機関などの公式情報で確認し、最終的な判断は専門家と相談しながら進めてください。
ロードバイクガレージハウスは、趣味と暮らしの両方を長期的に支える大きなプロジェクトです。だからこそ、「ロードバイクが好き」「家づくりの知識が豊富」「将来の変化まで見据えて提案してくれる」というパートナーを選べるかどうかが成功の鍵になります。
あなたのロードバイク生活に寄り添いながら、家族の暮らしも守るガレージハウスをつくれるよう、これからも情報をお届けしていきます。ワクワクと安心が両立する家づくりになりますように。


